都道府県別に医療費の目標設定を
レポート
2021年4月15日 (木)
大西裕康(m3.com編集部)
2022年度診療報酬改定を含む来年度の予算編成に向けて、社会保障の財政規律を強化する観点から、都道府県別に医療費の目標を設け、PDCAサイクルを回すべきなどの意見が挙がっている。「地域別の診療報酬設定」に関する議論も再燃している。4月15日、財務大臣の諮問会議「財政制度等審議会」の財政制度分科会で委員が発言した。 同日は、政府がまとめる骨太の方針や2022年度予算案への提言として位置付けられている「春の建議」の取りまとめに向けた、いわゆるキックオフ。2020年度は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響で春の建議の取りまとめを断念しており、注目度は高い。 非公開の会議後に同分科会会長代理を務める東京大学公共政策大学院客員教授の増田寛也氏が記者会見し、社会保障費の支出に関する目安などについての具体的な意見は出なかったと明らかにした。その上で、「全体としては、過去のトレンドを伸ばしていくだけで考えていくべきか、とおっしゃっている方もいて、春の建議に向け、そういう話が出てくる可能性はあると思う」と述べた。同日は、歳出の規律として社会保障関係費の実質的な増加について「『高齢...
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