尾身会長「変異株で、我々の社会は新しいフェーズに」
レポート
2021年4月23日 (金)
小川洋輔(m3.com編集部)
基本的対処方針分科会の尾身茂会長は4月23日夜、緊急事態宣言を決定した政府対策本部後の記者会見で、「変異株の出現によって我々の社会は新しいフェーズに入った」と述べ、従来以上の強い措置に理解を求めた。分科会では、4月25日から5月11日までとされた緊急事態宣言の期間について「短いのではないか」との声が上がったことを明かし、前回の宣言解除後すぐにリバウンドが生じてしまったことを踏まえ、解除後に切れ目なく一部地域へまん延防止等重点措置を適用する必要性も指摘した。 尾身会長は、今回の緊急事態宣言で、酒類提供店への休業要請など強い措置が必要となった理由として、変異株の出現による感染急拡大によって医療提供体制が逼迫し、「人と人の接触機会を減らすための環境作りが必要になった」と説明。「これまで感染しなかったからと言って油断は禁物だ」と、改めて対策の徹底を呼びかけた。 インドなどで次々と変異株が確認されていることを巡っては、「変異はいつどこで起きてもおかしくない。今日も小さな塩基の変化が(起きている)」とし、現在全陽性例の5%程度にとどまっているゲノム解析の割合を10%程度に上げ、各地域のモニターが...
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