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第1波の混乱の中、「相模原論文」に勇気づけられた-医師、小説家の夏川草介氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2021年5月9日 (日)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

医師、小説家の夏川草介氏に聞く Vol.1◆コロナ診療最前線の消化器内科医が小説を緊急出版「この戦い、負けますね」-医師、小説家の夏川草介氏に聞く ――小説の中では、最初期の報告である相模原中央病院(神奈川県)の医師達が日本感染症学会に報告したレポート『市中病院で経験した、人工呼吸器装着が必要であった重症COVID-19肺炎の感染対策、治療について』が取り上げられています(同レポートについては『専門家不在の市中病院でCOVID-19発生、相模原中央病院の医師はどう立ち向かったのか』を参照)。  第1波の最中で、院内がとても混乱している時期に一緒に担当している先生が持ってきてくれた論文でした。本当に辛くて苦しんでいる時に、「コロナに立ち向かっているのは我々だけではないんだ」と、とても勇気づけられました。小説では実際にあった出来事もフィクションを交えており、本論文についても実際の名前を出さずに架空の論文にしようかとさんざん迷ったのですが、お礼の意味を込めて名前を出すことにしました。相模原の先生たちがどう思うかは分かりませんが、私としてはすごく勇気をもらったの...