1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「医療の優先順位づけを求めるのか、大変憤り」中川日医会長

「医療の優先順位づけを求めるのか、大変憤り」中川日医会長

レポート 2021年4月28日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会会長の中川俊男氏は4月28日の定例記者会見で、経済財政諮問会議民間議員による「感染者数が欧米よ1桁以上少ないにもかかわらず、医療は逼迫している」との指摘に対し、「大変憤りを感じる」と問題視し、医療の優先順位づけを前提とする議論であるとし、「通常医療より新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の医療を優先すべきとの考えなのか」との異議を唱えた。「医療機関の集約化・大規模化」との提言には、「地域医療における機能分化と連携というバランスへの視点が欠落」と指摘。「1入院当たりの包括払いを原則とする診療報酬への転換」に対しては、「これがなぜ医師・看護師が広く薄く分散する体制を見直すことにつながるのか」と切り捨てた。感染拡大に伴う医療機関の減収補てんについては、診療報酬だけでなく、補助金も含めて活用し、柔軟に対応することを求めた。「1点単価の見直し」は、「国民皆保険の崩壊の第一歩となるものであり、絶対に容認できない」と強く問題視。その他、かかりつけ医機能の制度化についても、フリーアクセスを阻害するものであり、国民の理解が得られないと反対した。...