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尾身会長「抗原定性検査、Ct値低い感染者の感度はPCR並み」

レポート 2021年5月8日 (土)  小川洋輔(m3.com編集部)

 政府の基本的対処方針分科会の尾身茂会長は5月7日夜、緊急事態宣言の延長などを決定した政府対策本部後の記者会見で、「抗原定性検査でも、Ct値が低い人に対する感度はPCR検査と変わらない」と述べ、医療機関や高齢者施設の職員への検査に抗原定性検査キットを積極的に活用するよう訴えた。政府は5月中旬を目途に抗原定性検査キット800万個を確保し、職員数などに応じて医療機関や高齢者施設に配布する計画だ。 尾身会長は高齢者にワクチンが行き渡るまでの間、政府に求める対策として以下の7項目を示した。 1.抗原定性検査キットを活用し、無症状者を含め積極的な検査を実施 2.診療所の役割強化と災害医療としての国の関与 3.大きなリバウンドを防ぐため、早期に強い対策を打つ 4.高齢者のワクチン接種を迅速かつ確実に実施 5.変異株を踏まえた水際対策の強化 6.飲食店の認証制度の強化 7.若者との対話型コミュニケーションの強化  特に(1)の抗原定性検査について、尾身会長は「感度・特異度も随分改善して、供給量が多く、値段も安い」と利点を説明。2次感染のリスクがあるPCR検査のCt値が低い感染者で...