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「理事長が入試に関与すると思わず」文科省元局長

レポート 2021年5月11日 (火)  小川洋輔(m3.com編集部)

 私立大学研究ブランディング事業に関して便宜を図る見返りに、息子を東京医科大学に不正に合格させてもらったとして受託収賄罪に問われている元文部科学省科学技術・学術政策局長の佐野太被告に対する被告人質問が5月10日、東京地裁(西野吾一裁判長)であり、佐野被告は息子の受験期間中に当時の東京医大理事長と連絡を取り合ったことを巡り、「入試は学事であり、理事長が関与するとは全く思っていなかった」などと述べ、倫理上の問題がないとの認識を示した。 佐野被告は息子の東京医大の1次試験合格が発表された2018年2月7日、当時の理事長の臼井正彦被告と電話をかけている。その日はつながらなかったが、翌2月8日朝、臼井被告から電話が来て「1次試験合格よかったですね」と伝えられたという。2次試験の合格発表を3日後に控えた2月14日にも電話でやり取りをしているが、佐野被告は「臼井氏の体調が悪そうで、ダミ声だったので、会話が成り立たなかった」などと説明している(過去の公判の内容は、医療維新のシリーズ「不適切入試」を参照)。 前回までは弁護側が会食時の会話内容や受験期間中のやり取りなどについて質問をしていたが、今回から検...