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「ファイザー製ワクチン、変異株にも効果」横浜市大研究

レポート 2021年5月12日 (水)  小川洋輔(m3.com編集部)

 横浜市立大学のグループは5月12日、ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを2回接種した医療従事者105人のうち、89%に当たる93人で、国内でこれまで流行していた従来株と主要な変異株の計8株に対する中和抗体が確認されたと発表した。免疫逃避が懸念されている南アフリカ株でも90%に当たる94人で中和抗体が確認できた。従来株に感染歴があるとみられる6人でも調べたところ、全員が1回の接種で主要変異株の中和抗体を獲得していた。同大学術院医学群臨床統計学教授の山中竹春氏は「現在のスパイクタンパク質の変異程度であれば、既存のファイザー製ワクチンでかなりの部分対応できる可能性がある」と、変異株が拡大する中でも既に承認済みのワクチンが効力を発揮するとの認識を示した。  横浜市立大の発表資料  今回の研究は3月12~23日に1回目、4月5~13日に2回目のファイザー製ワクチンの接種を受けた日本人の医療従事者111人を対象に実施。うち6人は接種前から従来株などの中和抗体が確認され、既に感染歴があることが判明したため、分析からは外した。(1)接種前、(2)1回目接種の2週間後、(3)2回...