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イギリス株は重症リスク1.40倍と推定、感染研

レポート 2021年5月13日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

 厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(座長:脇田隆字・国立感染症研究所所長)は5月12日の第34回会合で、イギリス型の変異株(B1.1.7)を巡り「重症化リスクが高まっている可能性を想定して、医療体制の整備や治療を行う必要がある」との見解をまとめた。感染研は、イギリス株の発生届け出時の重症リスクが従来株の1.40倍、特に40~64歳では1.66倍に上るとの推定を報告した(資料は厚労省のホームページ)。 感染研は2月10日~5月6日に新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム(HER-SYS)へ登録されたデータを基に、ゲノム解析やPCR検査でN501Y変異が確認された症例群と、PCR検査でN501Y変異がないと確認された症例群を比較。発生届に「肺炎像」「重篤な肺炎」「多臓器不全」「急性呼吸窮迫症候群」のいずれかが記録されているものを届け出時の重症例と定義した。 その上で、性別・年齢・報告週・都道府県・重症化リスク因子の有無を交絡因子として補正すると、イギリス株の届け出時重症の割合が従来株の1.40倍となった。年齢別に見ると、0~39歳が1.21倍、65歳以...