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「“医療費削減が医療崩壊の主因”との主張は理解できない」

レポート 2009年3月17日 (火)  村山みのり(m3.com編集部)

3月13日、日本医師会館大講堂で、「平成20年度 医療政策シンポジウム」が開催された。テーマは「わが国の未来を支える社会保障--社会保障財源のあり方」。シンポジウムの前半は、ゲストが以下の講演を行った。 1. 社会保障財源と制度設計の思想 田中 滋(慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授) 2. 社会保障給付と税負担および保険料負担 太田 充(財務省主計局主計官 厚生労働係担当) 3. 構造改革と社会保障 高橋 洋一(東洋大学経済学部総合政策学科教授) 4. 医療制度改革の視点 吉川 洋(東京大学大学院経済学研究科教授) 講演に引き続き、パネルディスカッションが行われた。パネリストは上記の演者に竹嶋康弘・日本医師会副会長を加えた5人で、司会は中川俊夫・日本医師会常任理事。 左から田中氏、太田氏、高橋氏、吉川氏、竹嶋氏。 パネルディスカッションの冒頭、中川氏が医療費財源についての日本医師会の考えを解説したのに対し、経済財政諮問会議民間議員を務める吉川氏は「自分の見解とは非常に違う。『医療費抑制が地域医療の崩壊を招いたと確信している』と言うが、証明は全く不十分」とコメント。「診療報酬全体の引...