今の臨床研修目標はレベルが低すぎる-山形大学医学部付属病院長・山下英俊氏に聞く◆Vol.1
インタビュー
2009年4月6日 (月)
聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)
2010年度から卒後臨床研修制度の改正が予定されている。(1)必修科目を7科から、内科、救急医療、地域医療に削減、(2)都道府県別に研修医の募集定員の上限を設定――が見直しのポイント。この見直しを研修の担い手である大学病院や臨床研修病院のトップはどう見ているのだろうか。 厚生労働省の医道審議会医道分科会医師臨床研修部会の委員を務める、山形大学医学部付属病院長の山下英俊氏に聞いた(2009年3月26日にインタビュー)。 「総花的なプログラムのため研修目的がはっきりせず、悩んでいる研修医は多い」と指摘する山下英俊氏。 ――まずは現行制度の評価すべき点、あるいは問題点をお教えください。 2004年度の臨床研修の必修化以前は、各病院が独自に研修をしており、研修目的がはっきりしていなかったのですが、今の制度になり、「これを教えよう」と研修目標が明確になった点は評価できると思います。 もう一つ、評価すべきは身分が安定したこと。2年間は給与が出るため、アルバイトをしなくても生活ができ、研修に専念できるようになりました。 ――その研修目標自体は、適切であるとお考えでしょうか。 そこが重要で、研修目標が...
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