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「このまま続けば、もう誰も持たない」中川日医会長

レポート 2021年8月25日 (水)  岩崎雅子(m3.com編集部)

 日本医師会会長の中川俊男氏は8月25日の定例記者会見で、「このまま感染者が増加し、医療がひっ迫することが際限なく続けば、もう誰も持たない」と強い危機感を示し、政府に対し「これまでの踏襲ではない強力な感染防止対応を取ってほしい」と要望した。  8月23日に国と東京都が連名で、都内全ての医療機関に患者受け入れ等を要請、正当な理由なく応じない場合は勧告や公表の対象となるとしたことについては、「全ての医療機関がこの有事に一致団結して立ち向かうことは当然」と述べた。その一方で、「病床の確保や病床利用率の把握について丁寧に分析すべき。確保病床の設定に無理はなかったか、即応病床等の正確な把握ができていたのか、中等症以上の患者数や治療期間の変化にどう対応したかなど、早急に検証すべき多くの課題がある」と釘を刺した。   中川会長は強力な対応として、「危機感と緊張感を全国で共有する必要がある。ロックダウンが無理なら、2020年4月の最初の緊急事態宣言のような、街から人がいなくなる状態を再現する必要がある」と全国一律の緊急事態宣言の発出を改めて求めたほか、...