YouTubeで議論、「勤務先病院でも遠慮することはない」－上松正和・東京大学病院放射線治療部助教に聞く◆Vol.2

　現在、さまざまな医療動画がYouTubeにアップされているが、その内容は玉石混淆だ。東大病院の放射線治療医である上松正和氏は、多くの人にエビデンスに基づいた医療情報をわかりやすく伝えたいと「YouTubeクリニック」を開設し、現在までに266本の動画をアップしている。上松氏にYouTubeを始めたきっかけや、動画の内容、手応え、今後の展開などを聞いた(2021年8月13日オンラインでインタビュー、計2回連載の2回目)。 見るだけで医療の基本が身に付く「YouTubeクリニック」、突然バズったのはあの芸人さんのおかげ-上松正和・東京大学病院放射線治療部助教に聞く◆Vol.1 上松正和氏（本人提供） ――改めて、自己紹介を兼ねて、簡単な経歴となぜ放射線治療を専門にしたかについて聞かせてください。 　現在は東大病院の放射線治療科で、がんの治療を行っています。その前は救急医療をしていて、目の前の患者さんが回復していったり、救急隊を指導することで救命率が上がっていたりするなど、公衆衛生的な面からも、医療的な面からも、とてもやりがいもあり、楽しく仕事をしていました。...