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事故調査では当事者の意見聴取が必須◆Vol.6

スペシャル企画 2009年5月20日 (水)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

――警察の捜査も、またメディアの報道も、すべては内部報告書から始まったということです。 現在、“医療事故調”をめぐる議論が進められていますが、第三者組織による調査だけではなく、病院が独自で事故調査を行う重要性を指摘する意見もあります。院内事故調査の場合、医学的な検証が可能か、さらに病院の利害等にかかわらず、中立・公平な調査ができるかが課題になると思いますが、この辺りについてどうお考えでしょうか。 医学的検証は、病院の規模が小さい場合は、病院単独では難しいでしょう。専門的なスタッフが少ないので。では外部の人間に依頼してはどうか、となりますが、コストと労力が結構かさむという問題があります。またバイアスがかからずに、調査できるかどうか。今回の場合、内部報告書のほかに、4人の外部委員から成る委員会の報告書がありますが、委員は女子医大が選定したわけです。 JR東京総合病院(東京都渋谷区)名誉院長の古瀬彰先生が、『胸部外科』の2006年5月号から10月号に、「医療の質の保証」という連載をしています。その中で、女子医大のほか、横浜市立大、都立広尾病院などでの医療事故の外部委員会の比較検討しているので...