1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 救急救命士を採用して17年、医師・看護師不足をカバーする貴重な戦力に-末吉敦・宇治徳洲会病院院長らに聞く◆Vol.1

救急救命士を採用して17年、医師・看護師不足をカバーする貴重な戦力に-末吉敦・宇治徳洲会病院院長らに聞く◆Vol.1

インタビュー 2021年9月19日 (日)  大迫拓志(m3.com契約ライター)

 2021年5月の医療法改正で業務範囲拡大が決まった救急救命士。今後は病院の救急外来での活躍が期待される。宇治徳洲会病院は2004年から救急救命士を雇用し、医療チームの一員として活用する先駆的な取り組みを続けてきた。病院で働く救急救命士の現状と法改正後の展望を、末吉敦院長(救急科専門医)と救急救命士科・能登路賀一副室長(救急救命士)に聞いた。(2021年8月10日インタビュー、計2回連載の1回目)▼第2回はこちら ――宇治徳洲会病院の救急医療の現状を教えてください。 末吉 2020年度の実績で言えば、当院の救急車搬送受入数は年間7984人で、この数字は厚生労働省がまとめた救命救急センターの充実度段階評価資料では、近畿2府4県中の第5位、京都府で第1位です。その中の重篤患者数は1538人で、これは近畿で第5位、京都府で第2位です。応需率は99%を超えています。救急車搬送受入数は前年度より1000人ほど減少しました。全国的に同じ状況だと思いますが、コロナ禍によって軽症者の救急車利用が減少したからです。  また、救命救急センターでの救急搬送受け入れとは別に、当院では各診療科が時間外診療...