1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「2万人の看護職が過労死危険レベル」 - 日本看護協会常任理事・小川忍氏に聞く

「2万人の看護職が過労死危険レベル」 - 日本看護協会常任理事・小川忍氏に聞く

インタビュー 2009年5月1日 (金)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

「交代制勤務23人に1人が過労死の危険」「全国で約2万人の看護職が過労死危険レベルの勤務」――。インパクトのあるタイトルで報道された、日本看護協会実施の「時間外勤務、夜勤・交代制勤務等緊急実態調査」。この調査は2008年11月から2009年1月にかけて実施、4月24日に結果が公表された。病院管理者などを対象にした調査は従来から行われていたが、時間外勤務などの実態把握を目的とする看護職個人対象の調査は初めて。 調査の目的と結果の概要などについて、同協会常任理事の小川忍氏に聞いた(2009年4月28日にインタビュー)。 「時間外勤務が予想以上に長く、今回の調査結果には正直驚いた」と話す、日本看護協会常任理事の小川忍氏。 ――調査を実施された経緯をお教えください。 2008年10月、2人の看護師が「過労死認定」されたことがきっかけです。一人は2007年5月、当時24歳だった看護師で、労働基準監督署が労災認定しました。もう一人は2001年2月にくも膜下出血を来し、翌3月に死亡した25歳の看護師で、昨年10月に大阪高裁判決があり、公務災害と認定されました。 従来も病院管理者などへの調査は実施して...