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「抗ウイルス薬は有効、耐性も現時点では見られず」◆Vol.7

スペシャル企画 2009年5月7日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

5月6日、国立感染症研究所感染症情報センターによる記者会見(メディア情報交換会)が開催され、WHO(世界保健機関)の緊急委員会の委員を務める田代真人・同研究所インフルエンザウイルス研究センター長は、新型インフルエンザ(インフルエンザA(H1N1))には、抗インフルエンザウイルス薬であるタミフル、リレンザは有効であること、また2008/09シーズンでは Aソ連型でタミフル耐性ウイルスが検出されたが、新型インフルエンザは感受性であることを報告した。 さらに、(1)重症化するケースは、糖尿病など何らかの基礎疾患を持つ人が多い、(2) 鳥インフルエンザA(H5N1)とは異なり弱毒性のウイルスであり、私見ではあるが今後、強毒性に変異する可能性は低い、などと田代氏は語った。 研究所感染症情報センター長の岡部信彦氏は、医療機関での発熱患者の受診拒否が報道されたことについて、「発熱外来を受診するのは、発熱を伴うすべての患者ではなく、発熱が見られる患者のうち、流行国への渡航歴があるなど新型インフルエンザの疑いがある患者。この点については、受診する側も、また受診される場合にも誤解があるのではないか」と注意...