アスピリンが膀胱摘除術後の生存転帰改善

根治的膀胱摘除術施行の筋層非浸潤性膀胱癌患者1061例を対象に、アスピリン投与と術後生存率の関連を検証した。追跡期間中央値は4.2年だった。 アスピリン投与群は非投与群に比べ高齢で、心血管疾患および糖尿病既往率、メトホルミンまたはスタチン投与率が高かった（いずれもP＜0.05）。5年癌特異的生存率および全生存率はいずれもアスピリン毎日服用群で有意に高かった（P＝0.02、0.03）。多変量調整後もアスピリン使用と癌特異的死亡率（ハザード比0.64、95％CI 0.45-0.89、P＝0.01）および全死亡率（同0.70、0.53-0.93、P＝0.02）の低下の間に独立した関連が見られたが、遠隔転移発生率との関連はなかった。 ...