禁煙前ニコチンパッチの効果は不十分

たばこ依存症の毎日喫煙者1792例を対象に、禁煙試行前のニコチンパッチ使用の有効性を非盲検無作為化比較試験で検討した。参加者を標準禁煙薬物療法＋行動支援群（対照群）または標準禁煙薬物療法＋行動支援による禁煙開始前のニコチンパッチ4週間使用（前投与）群に割り付けた。 その結果、生化学的に確認された6カ月時の禁煙持続率はニコチンパッチ使用群17.5％、対照群14.4％で、群間差は3.0％（オッズ比1.25、95％CI 0.97-1.62、P＝0.08）だった。両群間にバレニクリン投与頻度の不均衡があり、これについて予定していた調整を実施した結果、禁煙率の群間差は3.8％（同1.34、1.03-1.73、P＝0.03）となった。重篤な有害事象が両群ともに8例ずつ発生した。...