前立腺癌の予後予測にリンパ管侵襲は有用か

根治的切除術を受けた前立腺癌患者1万4528例の臨床および病理学的データの後ろ向き解析により、リンパ管侵襲（L1）の予後予測能を検討した。 その結果、N1はリンパ管侵襲のない（L0）癌1万2501例の4.3％、L1癌2027例の41％に認められ（P＜0.0001）、L1はリンパ節転移がない（N0）癌9868例の11％、リンパ節転移（N1）癌1360例の61％に認められた（P＜0.0001）。N1およびL1はいずれもPSA再発（前立腺特異抗原［PSA］値の上昇を認める生化学的再発）との関連が見られた（いずれもP＜0.0001）。リンパ節転移およびリンパ管侵襲の有無を統合して解析した結果、L1はN1例の予後に影響を及ぼさないが、N0例のPSA再発との間の強い関連が示された。...