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P-NETの膵切除後肝転移、PAX6が予測因子か

2018年8月22日  Annals of Surgery

膵神経内分泌腫瘍(P-NET)に対する膵切除術後の異時性肝転移を予測する因子を明らかにすべく、同時性肝転移の有無を問わない患者20例の原発腫瘍のゲノムワイド遺伝子発現解析を実施。検証解析では、同時性肝転移のない患者62例の原発腫瘍からPAX6発現を調べた。 その結果、同時性肝転移のある患者では、膵β細胞遺伝子の発現量が最も低下していた(NES -2.0、P<0.001)。検証試験からは、PAX6が肝転移の最も重要な指標であることが分かった(log FC -3.683、P=0.0096)。さらに多変量解析から、PAX6発現が異時性肝転移のない生存期間(mLM-FS)の独立した危険因子であることが示された(ハザード比0.2、P=0.03)。PAX6発現が高い患者は低い患者よりも異時性肝転移のない5年生存率が有意に高く(95% vs. 66%、P<0.0001)、5年全生存率も高かった(100% vs. 87%)。 ...