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アスピリンの予防効果、患者体重が影響

2018年8月30日  Lancet

アスピリンによる心血管疾患の1次予防効果を検討した無作為化試験10件の個別患者データ(11万7279例)を基に、体重と身長が低用量および高用量アスピリンの効果に及ぼす影響を検討した。 その結果、低用量(75-100mg)アスピリンの心血管イベント予防効果は、体重の増加に伴い低下(交互作用のP=0.0072)。体重50-69kgの患者では便益を認めた(ハザード比0.75、95%CI 0.65-0.85)が、70kg以上の患者では便益を認めず(血管死のハザード比0.95、0.86-1.04、同1.09、0.93-1.29)、初回心血管イベントによる致死率も増加した(オッズ比1.33、95%CI 1.08-1.64、P=0.0082)。高用量(≧325mg)アスピリンでは逆の相互作用が見られ(交互作用の差P=0.0013)、体重の多い患者群でのみ心血管イベント予防効果が示された(交互作用のP=0.017)。...