心不全のLVEF長期的変動、15年追跡

左室駆出率（LVEF）低下例（＜40％）および軽度低下例（40-49％）の長期的LVEF変動経過を前向き観察研究で検討。外来心不全患者1160例を対象に、ベースライン、1年後およびその後最大15年後まで2年ごとに2次元心エコー検査を実施した。 全体として、1年目にLVEFの長期的変動を示すLoess曲線がLVEFの著明な増加を伴う逆U字型を示し、10年時まで維持した後、LVEFが緩やかに減少した（変動のP＜0.001）。LVEF軽度低下例では、1年目はLVEF低下例よりも増加率が低かった（P＜0.001）が、両群は15年後に互いに重なり合った。死亡例は、生存例と比べ死亡直前に測定した最終LVEFが低く、LVEF変動状態が不良だった。...