低侵襲Ivor Lewis食道切除術、Mckeown術より転帰良好

下部食道または胃食道接合部に食道癌がある患者420例を対象に、低侵襲Ivor Lewis食道切除術と低侵襲Mckeown食道切除術の有用性を検討。年齢、体格指数、性別、腫瘍のタイプ、腫瘍の発生位置、臨床病期、術前補助療法などを傾向スコアでマッチさせ比較した。 その結果、主要評価項目に規定した再介入または再手術を要する吻合部縫合不全の発生率は、McKeown術群23.3％、Ivor Lewis術群12.4％だった（P＝0.003）。McKeown術群よりもIvor Lewis術群の方が肺合併症の発生率（46.7％ vs. 31.9％）、反回神経麻痺の発生率（9.5％ vs. 0.5％）、再手術率（18.6％ vs. 11.0％）、90日死亡率（7.1％ vs. 2.9％）、集中治療室滞在期間中央値（2日 vs. 1日）および入院期間中央値（12日 vs. 11日）が良好だった（いずれもP＜0.05）。...