水銀は冠動脈疾患リスクと関連なし

環境汚染物質の有害金属（ヒ素、鉛、カドミウム、水銀、銅）による心血管疾患、冠動脈疾患および脳卒中のリスク推定値を報告した論文37件（参加者34万8259例）のデータを基に、各金属の相対リスクを系統的レビューとメタ解析で検討した。 その結果、ベースライン濃度の下位3分の1に対する上位3分の1の相対リスクは、心血管疾患ではヒ素1.30、鉛1.43、カドミウム1.33、銅1.81、冠動脈疾患では1.23、1.85、1.29、2.22、脳卒中では1.15、1.63、1.72、1.29だった。水銀と心血管系転帰の明確な関連は見られなかったが、ヒ素、鉛、カドミウムでは線形用量反応関係が見られた。...