術前の抗菌薬注入タイミングがSSI発生と関連

米国で外科的介入を受けた入院患者4万6791例を対象に、外科切開前の抗菌薬注入時間が手術部位感染（SSI）に及ぼす影響を後ろ向きコホート研究で検討した。 その結果、抗菌薬注入に関する国および施設の基準（投与時間60-120分）を遵守してバンコマイシンを注入した患者は36.1％のみだった。バンコマイシン注入時間の基準不遵守は感染の予測因子ではなかったが、注入時間の著しい短縮はSSIを有意に予測した（投与時間24.6分未満、AUC＝0.762）。外科切開間際のバンコマイシン注入開始はSSIリスク上昇を予測した（オッズ比4.281、P＜0.001）。...