知的活動は加齢による認知機能低下を防げない

1947年Scottish Mental Health Surveyに参加した1936年出まれの非臨床被験者498人を対象に、知的活動と後年の認知能力の関連を縦断的前向き観察研究で検討した。 その結果、知的活動は後年の認知能力と有意に関連した（標準化認知能力スコア：情報処理スピード0.97、言語記憶0.71、いずれもP＜0.05）。その関連は問題解決活動で最も強かったが（同0.43、0.36、いずれもP＜0.05）、加齢による認知機能低下の軌道には影響を及ぼさなかった。知的刺激を与える活動への従事が若年期の能力と関連し、相関係数は小児期の能力0.35、教育0.22だった（いずれもP＜0.01）。 ...