sacubitril/バルサルタン合剤で非代償性心不全のNT-proBNP低下

急性非代償性心不全で入院した駆出率低下を伴う心不全患者881例を対象に、アンジオテンシン受容体-ネプリライシン阻害薬（ARNI）sacubitril・バルサルタン合剤の安全性および効果を検討した（PIONEER-HF試験）。 その結果、合剤群（440例）ではN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド（NT-proBNP）の時間平均低下度がエナラプリル群（441例）に比べて有意に大きく、4および8週時の幾何平均値の対ベースライン比は合剤群0.53、エナラプリル群0.75だった（エナラプリル群に対する合剤群の変化度の比率0.71、95％CI 0.63-0.81、P＜0.001）。腎機能低下、高カリウム血症、症候性低血圧、血管性浮腫の発生率に有意差はなかった。...