重度外傷性脳損傷の早期低体温療法、正常体温管理と予後同等

重度の外傷性脳損傷患者511例を対象に、予防的低体温療法の早期導入の神経学的転帰に対する効果を多施設共同無作為化試験で検討（POLAR-RCT試験）。最短72時間、最長7日間の低体温（33-35℃）管理を早期に導入した群と、正常体温（37℃）管理を行う群を比較した。 受傷後6カ月時点で神経学的転帰良好（拡張グラスゴー転帰尺度5-8点）となったのは、低体温療法群48.8％、正常体温群49.1％だった（リスク差0.4％［95％CI －9.4％-8.7％］、相対リスク0.99［95％CI 0.82-1.19］、P＝0.94）。肺炎発症率はそれぞれ55.0%、51.3%で、頭蓋内出血の悪化は18.1%と15.4%だった。...