リンチ症候群検査、80歳で中止すべきか

大腸がん新規診断患者でミスマッチ修復蛋白の免疫組織化学染色によりリンチ症候群のスクリーニング検査を受けた3891例を対象に、全例検査と年齢上限を設けた検査の効率を後ろ向きコホート研究で比較した。 その結果、全例検査で63例（1.62％）にリンチ症候群が発見され、このうち70歳超の患者は5例、80歳超は1例のみだった。全例を分母とした場合の検出率は、70歳以前で1.49％、75歳以前で1.54％、80歳以前で1.59％だった。検査の年齢上限を75歳にすると見逃し率は4.8％、要検査対象は27.1％減少した。年齢上限を80歳にすると見逃し率は1.6％、要検査対象は17.2％減少した。 ...