多枝病変STEMIへの完全血行再建で心血管リスク低下

多枝冠動脈疾患のあるST上昇型心筋梗塞（STEMI）患者を対象に、責任病変に加えて非責任病変でもPCIを実施する完全血行再建の心血管イベントリスク低下効果を無作為化試験で検討（COMPLETE試験）。患者を完全血行再建群と責任病変のみのPCI群に無作為に割り付けた。 中央値3年の追跡期間で、主要複合評価項目（心血管死または心筋梗塞）の発生は、完全血行再建群2016例中158例（7.8％）、責任病変PCI群2025例中213例（10.5％）だった（ハザード比0.74、95％CI 0.60-0.91、P＝0.004）。副次複合評価項目（心血管死、心筋梗塞または虚血による血行再建）の発生は、完全血行再建群179例（8.9％）、責任病変PCI群339例（16.7％）だった（同0.51、0.43-0.61、P＜0.001）。 ...