甲状腺摘出時のドレーン留置、血腫形成を抑制せず

2016-17年の米国手術の質改善プログラム（NSQIP）データに登録された甲状腺摘出術施行患者1万1626例を対象に、術中のドレーン留置による血腫形成予防効果を後ろ向き試験で検討した。 その結果、ドレーン留置発生率は一般外科医に比べ耳鼻咽喉科医で6.98倍、患者の甲状腺部分摘出群に比べ全摘または亜全摘群で2.17倍高かった（いずれもP＜0.001）。単変量および多変量解析のいずれでもドレーン留置は術後の血腫形成を抑制しなかった（調整後オッズ比0.93、P＝0.696）。術後の予期せぬ挿管発生率は留置群で非留置群に比べわずかに増加した（P＜0.001）。2日以上の入院率は留置群で非留置群に比べ平均で4.63倍高かった。 ...