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EMA承認の抗がん剤にバイアスリスク

2019年10月18日  British Medical Journal

欧州医薬品庁(EMA)が承認したがん治療薬のピボタル無作為化比較試験54件(承認新薬32種類)を横断解析で検討し、試験デザインの特性、バイアスリスクおよび報告の妥当性を解析した。 対象とした試験54件のうち、無作為化比較試験が41試験(76%)、非無作為化比較試験または単群試験が13件(24%)だった。主要評価項目または複合主要評価項目のいずれかで全生存期間を評価した無作為化比較試験はわずか10試験(26%)で、残りの試験では無増悪生存期間や奏効率などの代替指標で評価していた。主要評価項目に全生存期間を設定した無作為化比較試験(2/10試験、20%)の方が、代替指標で有効性を評価した無作為化比較試験(16/29試験、55%)よりもバイアスリスクが低かった。公開学術論文と薬事規制文書の比較ではリスクバイアスに差が認められ、論文では認識されていない事項が薬事文書では重要な科学的根拠の制限事項として記載されていた。 ...