利益相反の開示、査読評価に影響及ぼさず

論文著者の医学雑誌編集者国際委員会フォーマットに従った利益相反開示が査読評価に与える影響を検討。「Annals of Emergency Medicine」の投稿論文（1480件）の査読者838例を対象に、利益相反情報を受け取る群（介入群）と受け取らない群（対照群）に割り当てた無作為化比較試験を実施した。 その結果、利益相反情報の開示は、査読者の論文品質に対する評価（1-5）に影響を与えず（最大値を5とした評価スコアの平均値：対照群2.70、介入群2.74）、利益相反があることを開示した論文に対してもほぼ同じだった（同2.85、2.96）。その他の品質評価7項目にも影響は見られなかった。別の群に無作為化した場合を仮定した「反事実的スコア」は、実際のスコアと異ならなかった（実際のスコア平均2.69、反事実スコア平均2.67）。 ...