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産前産後のリチウム治療、妊娠初期と高用量で高リスクに

2019年11月27日  American Journal of Psychiatry

妊娠中および産後期の双極性障害女性患者に用いるリチウム使用の安全性(産児の先天性奇形)および有効性(気分障害の再発予防)を系統的レビューとランダム効果メタ解析で検討。症例対照研究、コホート研究、介入試験などの試験29件を解析対象とした。 その結果、妊娠中のリチウム処方があらゆる先天性奇形(オッズ比1.81、95%CI 1.35-2.41、有害必要数[NNH]33)および心奇形(同1.86、1.16-2.96、NNH 71)のオッズ増加、妊娠第1期のリチウム使用が自然流産(同3.77、1.15-12.39、NNH 15]のオッズ増加と関連が見られた。リチウムは、リチウムなしよりも産後の気分障害再発予防に有効だった(同0.16、0.03-0.89、治療必要数3)。質的統合法の結果、血清リチウム濃度0.64mEq/L未満および投与量600mg/日未満の母親からの出生児では心奇形のリスク増加が見られなかった。 ...