転移がんによる脊柱管圧迫のRT、単回照射 vs. 分割照射

転移がんによる脊柱管圧迫を伴う患者686例を対象に、移動機能に対する放射線療法（RT）の効果を検討。分割照射（20Gy/5回/5日）に対する8Gy単回照射の転帰を非劣性マージンを−11％とする多施設共同非劣性無作為化臨床試験で検討した（SCORAD試験）。 その結果、単回照射群の69.3％、分割照射群の72.7％が8週時の移動機能グレード1（補助具なしで歩行、筋力グレード5/5）または2（補助具使用での歩行または筋力グレード4/5）を達成した（差−3.5％、片側95％CI －11.5％-∞、非劣性に対するP＝0.06）。移動機能グレード1/2の群間差は、1週時－0.4％、4週時－0.7％、12週時4.1％だった（それぞれP＝0.004、P＝0.01、P＝0.002）。第12週時の総生存率は、単回照射群50％、分割照射群55％だった（層別化ハザード比1.02、95％CI 0.74-1.41）。 ...