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HER2陽性転移性乳がんにtucatinib上乗せで予後改善

2019年12月27日  New England Journal of Medicine

トラスツズマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ エムタンシンによる治療歴があるHER2陽性転移性乳がん患者612例を対象に、トラスツズマブ+カペシタビンへの選択的チロシンキナーゼ阻害薬tucatinib上乗せの効果を無作為化比較試験で検討した(HER2CLIMB試験)。 その結果、初期症例480例で評価した1年無増悪生存率はtucatinib併用群33.1%、プラセボ併用群12.3%(増悪または死亡ハザード比0.54、95%CI 0.42-0.71、P<0.001)、無増悪生存期間中央値は7.8カ月、5.6カ月だった。全症例での2年全生存率は44.9%、26.6%(死亡ハザード比0.66、0.50-0.88、P=0.005)、総生存期間中央値は21.9カ月、17.4カ月だった。脳転移あり群での1年無増悪生存率は24.9%、0%(ハザード比0.48、0.34-0.69、P<0.001)、無増悪生存期間中央値は7.6カ月、5.4カ月だった。グレード3以上の下痢およびアミノトランスフェラーゼ増加の発生率はtucatinib併用群で高かった。 ...