医師の抑うつ症状と医療過誤リスクに関連

医師の抑うつ症状と医療過誤との関連性の相対リスクを推定すべく、論文データベースの系統的レビューとメタ解析を実施。EmbaseやPubMedなど主要データベースから試験11件（対象医師21517人）を抽出した。 その結果、医師の抑うつ症状とその後の医療過誤との関連についてのメタ解析では、うつ病スクリーニングで陽性の医師は医療過誤の全相対リスク（RR）が1.95だったが、試験間の不均一性が大きかった（P＜0.001、I2＝82％）。試験間の不均一性が最も大きかったのは試験デザインで、縦断試験は医療過誤のRR推定値が低く（RR 1.62、P＝0.33、I2＝13％）、横断試験ではRR推定値が高かった（RR 2.51、P＝0.14、I2＝45％）。その後の抑うつ症状と医療過誤との関連は統合RRが1.67（P＝0.60、I2＝0％）で、医師の抑うつ症状と医療過誤との関連時間軸的な双方向性が示された。 ...