新型コロナ99例の疫学的および臨床的特徴、指定医療機関報告

新型コロナウイルス（2019-nCoV）による肺炎41例の臨床所見を報告した既報（「新型コロナウイルス感染例の臨床所見、指定医療機関報告」）の続報。2020年1月1日から1月20日の間に武漢市金銀潭医院で2019-nCoVによる肺炎が確定した99例（既報41例と新規58例）の疫学的および臨床的特徴を単施設後ろ向き試験で検討した。 99例のうち49例（49％）に武漢海鮮市場（華南海鮮城）への何らかの接触が認められた。平均年齢は55.5歳、男性67例、女性32例。51％に慢性疾患があった。臨床症状に発熱（83％）、咳（82％）、息切れ（31％）、筋肉痛（11％）、混乱（9％）、頭痛（8％）、咽頭痛（5％）、鼻漏（4％）、胸痛（2％）、下痢（2％）、嘔気および嘔吐（1％）があった。画像検査で74例（75％）に両側性肺炎、14例（14％）に複数の斑状影およびすりガラス状陰影、1例（1％）に気胸を認めた。17例（17％）が急性呼吸窮迫症候群を呈し、そのうち11例が短期間のうちに悪化し多臓器不全で死亡した。 ...