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国境越えたクラスター追跡の重要性示唆、シンガポール報告

2020年3月18日  Lancet

2020年2月にシンガポールで特定された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者集積(クラスター)事例3件について、患者面談と入院記録などから疫学的・臨床的データを収集し、ウイルス感染形態を調査した。 2月15日時点で、COVID-19患者36例がシンガポール国内感染最初の3つのクラスターと疫学的に関連があることが分かった(クラスターA:中国からの団体旅行客関連11例、B:会社会議関連20例、C:教会関連5例)。このうち17例がシンガポール国内でウイルス検査陽性が判明し、中国への渡航歴があるのは2例(いずれもクラスターC)だった。クラスターAの2例とクラスターBの17例はそれぞれの滞在国の保健当局から報告された。 シンガポール当局は、この36例との濃厚接触者425名を検疫の対象とした。対象者から直接または長時間の濃厚接触が報告されたが、間接的感染(媒介物や食べ物のシェアなど)の可能性は除外できなかった。ウイルスの潜伏期間中央値は4日(IQR 3-6)だった。伝播ペア間の発症間隔は3-8日と幅があった。 ...