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武漢のCOVID-19封じ込め対策前後の伝播動態

2020年3月20日  専門誌ピックアップ

中国・湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)集団感染について、2019年12月から2020年2月までの伝播動態の変化を確率論的数理モデルで検討。推定には、公開されている4種のデータセット(1日当たりの中国国外の新規感染症例数、1日当たりの武漢市の生鮮市場曝露のない新規感染症例数、1日当たりの中国の新規感染症例数、避難便に搭乗していた乗客の感染者の割合)を用いた。1日当たりの平均再生産数(Rt)推定値に基づき、武漢市以外の地域での新たな感染例が集団感染を引き起こす確率を算出した。 武漢市の1日当たりのRt(中央値)は、2020年1月23日の封鎖措置から1週間前の2.35から1週間後には1.05へとほぼ半減した。重症急性呼吸器症候群(SARS)の既存データを用いると、1月初旬の武漢市と同等のRtを示す地域に初発感染例が4例発生すると、集団内感染が発生する確率は50%以上になると推定された。 ...