脳転移の全脳照射療法、海馬回避で認知障害リスク低下

転移性脳腫瘍の成人患者518例を対象に、全脳照射＋メマンチン投与と比較した海馬回避全脳照射＋メマンチン投与の認知機能温存効果を第III相無作為化試験で検討（NRG Oncology CC001試験）。追跡期間中央値は7.9カ月だった。 その結果、海馬回避全脳照射群の方が、全脳照射群よりも、4カ月時の実行機能の低下（23.3％ vs. 40.4％、P＝0.01）、6カ月時の学習能力および記憶力の低下（11.5％ vs. 24.7％、P＝0.049、16.4％ vs. 33.3％、P＝0.02）のリスクが低く、認知障害リスクは海馬回避全脳照射群の方が有意に低かった（調整ハザード比0.74、95％CI 0.58-0.95、P＝0.02）。全生存率、頭蓋内無増悪生存率および毒性に有意差はなかった。 ...