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アトピーの皮膚バリア修復候補薬としてbelinostatを特定

2020年3月26日  専門誌ピックアップ

アトピー性皮膚炎(AD)の皮膚バリア機能障害の発症機序を明らかにするため、ADの皮膚に見られるマイクロRNA(miRNA)ネットワーク調節異常の分子経路を検討した。 AD皮膚と健常皮膚で発現量の異なるmiRNAをスクリーニングした結果、miR-335の下方制御がAD皮膚で一貫して見られた(miR-335はケラチノサイト分化関連遺伝子の発現を後成的に停止するSOX6を抑制し、ケラチノサイト分化を誘発する)。AD皮膚ではmiR-335の発現喪失が見られ、SOX6が表皮全体で異常発現して皮膚バリアの発達を阻害していた。miR-335はヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)により後成的に調節されることからHDAC阻害薬をスクリーニングしたところ、表皮でのmiR-335発現を修復する候補薬としてbelinostatが特定された。 ...