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低用量アスピリンで肝細胞がんリスク低下

2020年3月25日  New England Journal of Medicine

スウェーデンの全国レジストリに登録されたアスピリン使用歴のない慢性B型肝炎またはC型肝炎患者5万275例を対象に、アスピリンと肝細胞がん(HCC)、肝関連死亡、消化管出血の関連を検討。低用量アスピリン使用を開始した患者1万4205例を特定し、ハザード回帰モデルを用いてリスクを推定した。 追跡期間中央値7.9年でのHCC累積発症率はアスピリン使用群4.0%、非使用群8.3%と推定された(調整後ハザード比0.69、95%CI 0.62-0.76)。この逆相関は期間依存的で、アスピリン使用期間3カ月-1年未満群に対する調整後ハザード比は1-3年未満群0.90(95%CI 0.76-1.06)、3-5年未満群0.66(同0.56-0.78)、5年以上群0.57(同0.42-0.70)だった。10年肝関連死亡率は使用群11.0%、非使用群17.9%だった(差−6.9%ポイント、95%CI -8.1--5.7、調整後ハザード比0.73)。10年消化管出血リスクに有意差は見られなかった。 ...