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COVID-19の唾液ウイルス量、発症直後が最大

2020年3月30日  専門誌ピックアップ

香港の2施設で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)確定患者23例(中央値62歳)から採取した検体を用いて、呼吸器ウイルス量と血清抗体反応の経時的特徴を評価した。 患者から血液、尿、口咽頭後壁唾液、直腸ぬぐい液の検体を採取し、RT-qPCR検査で経時ウイルス量を確認。SARS-CoV-2内核タンパク(NP)と表面スパイクタンパク受容体結合ドメイン(RBD)に対する抗体値をEIA法で測定し、全ゲノム配列決定で感染中に生じる可能性のある変異を同定した。 その結果、患者から採取した口咽頭後壁の唾液や他の呼吸器検体のウイルス量は5.2 log10コピー/mL(中央値、IQR 4.1-7.0)だった。唾液ウイルス量は、発症後の初週が最も多く、その後は時間の経過とともに減少した(R2=0.71)。高齢だとウイルス量が多くなる相関性が認められた(スピアマンのρ=0.48、P=0.020)。発症後14日以降の血清検体が得られた16例の血清陽性率は、抗NP IgGが94%、抗NP IgMが88%、抗RBD IgGが100%、抗RBD IgMが94%だった。抗SARS-CoV-2-NPまたは抗S...