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COVID-19によるARDSはインフルエンザより軽症

2020年4月4日  専門誌ピックアップ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とインフルエンザ(A/H1N1)による急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の臨床症状の特徴を後ろ向き症例対照研究で検討。COVID-19群(73例)とA/H1N1群(75例)で臨床症状や画像所見の特徴、治療、予後を比較した。 COVID-19群は、A/H1N1群よりも年齢中央値、男性の割合が高く(P<0.05)、乾性咳嗽、倦怠感および消化管症状が多かった(P<0.05)。SOFAスコアはA/H1N1群の方が高値(P<0.05)、PaO2/FiO2比(198.2mmHg)はCOVID-19群の方が高かった(P<0.001)。また、胸部画像ですりガラス陰影が見られる頻度はCOVID-19群の方が高かった(P<0.001)。 投与した抗ウイルス薬の種類は、COVID-19群の方がA/H1N1群より多かった。院内死亡率はCOVID-19群28.8%、A/H1N1群34.7%だった(P=0.483)。SOFAスコアで調整した死亡率は、COVID-19群よりA/H1N1群の方が高かった(率比2.009、95%CI 1.563-2.583、P<0.001)。 ...