COVID-19垂直感染が疑われる症例報告
2020年4月14日 Journal of the American Medical Association
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）に罹患した妊婦の出生児1例に新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）に対する抗体価上昇が認められた。中国・湖北省の武漢大学人民医院の研究者らによるJAMA誌2020年3月26号電子版Research Letterでの報告。 2020年1月28日、SARS-CoV-2曝露が疑われる29歳初産女性（妊娠34週2日）に発熱、鼻閉、呼吸困難が出現。同月31日、胸部CTで両肺末梢に斑状のすりガラス陰影を認めた。鼻咽頭ぬぐい液のRT-PCR検査で陽性を示し、2月2日、同院に入院。抗ウイルス薬、抗菌薬およびステロイドを投与し、酸素療法を実施した。4回実施したRT-PCR検査はいずれも陽性だった。2月21日、SARS-CoV-2に対するIgG抗体価が107.89AU/mL、IgM抗体価が279.72AU/mLだった（正常値はいずれも10AU/mL未満）。膣分泌物のRT-PCR検査は陰性だった。 2月22日、陰圧隔離室で帝王切開によって女児を娩出。母親はN95マスクを着用し、新生児を抱いていない。女児の出生時体重は3120g、アプガースコアは1分9点、5分...