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COVID-19、心血管疾患+TnT高値で死亡リスク増

2020年4月15日  専門誌ピックアップ

中国・湖北省の武漢市第七医院で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者における心血管疾患(CVD)と心筋障害の死亡転帰との関連性を、単施設の後ろ向き症例集積研究で検討。2020年1月23日から2月23日までに入院したCOVID-19確定患者のうち187例(平均年齢58.5歳)を解析対象とした。COVID-19による死亡を評価項目とし、心筋トロポニンT(TnT)値が正常者の上限99パーセンタイル値を超えていた場合に、急性心筋障害ありと判定した。 対象患者のうち144例(77%)が退院し、43例(23%)が死亡した。入院時、全体の35.3%に高血圧、冠動脈疾患、心筋症などのCVDがあり、27.8%に(TnT値で判定した)心筋障害があった。CVDありの患者はCVDなしの患者よりもTnT値が上昇する傾向にあった(54.5% vs. 13.2%)。入院中の死亡率は、CVDなしのTnT正常値例で7.62%、CVDありのTnT正常値例で13.33%、CVDなしのTnT高値例で37.50%、CVDありTnT高値例で69.44%だった。 TnT高値例はTnT正常値例と比べて、高齢(71.4歳...