10mm電極のハイブリッド人工内耳、聴力維持と音声理解改善

低音域聴力が500Hzで60dBHL以上かつ高音域聴覚障害を持つ患者28例を対象に、10mm電極のNucleus Hybrid S12人工内耳の有効性を多施設共同単一被験者臨床試験で検証。聴力の劣る耳にハイブリッド人工内耳を挿入し、術前および術後12カ月までの聴力を検討した。 術後3、6カ月時で患者の86％、12カ月時で85％で機能的聴力が維持された。日常聴取の条件下では、両耳補聴器を用いた術前状態と比べ術後12カ月時で静寂下での子音・核母音・子音（CNC）単音節語聴取能で81％、雑音下でのAzBio sentencesを用いた文聴取能で77％の患者に有意な改善が認められた。音声、空間および聴力の質に対する患者の主観的評価でも有意な改善が示された。 ...