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RAAS阻害薬にCOVID-19重症化リスクとの関連見られず

2020年5月14日  New England Journal of Medicine

米ニューヨーク大学で、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)阻害薬による治療歴と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)リスクとの関連性を検討。 2020年3月1日から4月15日の間にCOVID-19ウイルス検査を実施した1万2594例を対象に、ベイズ法を用いて、ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体遮断薬(ARB)、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、サイアザイド系利尿薬の投与歴がある患者の転帰を未治療患者や高血圧患者の転帰と比較した。実質的な差を10%ポイント以上の差があった場合と事前に定義した。 計1万2594例中5894例(46.8%)が検査陽性、そのうち1002例(17.0%)が重症だった(ICU入室726例、人工呼吸管理311例、死亡447例)。高血圧既往歴があった4357例(34.6%)中2573例(59.1%)が検査陽性で、そのうち634例(24.6%)がCOVID-19重症だった。特定の薬剤クラスと検査陽性確率との間にも関連はなく、いずれの薬剤も陽性反応患者の重症化リスクの大幅な上昇との関連は見られなかった。 ...