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COVID-19の転帰、ヒドロキシクロロキンで改善せず

2020年5月20日  British Medical Journal

フランスの3次医療機関4施設で、酸素補給を要する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)肺炎による入院患者181例を対象に、ヒドロキシクロロキンの有効性を比較観察研究で評価した。 対象例を入院48時間以内にヒドロキシクロロキン600mg/日を投与するグループ(被験薬群)と標準治療のみを実施するグループ(対照群)に無作為に割り付けた。主要評価項目は、ICU移送を要さない21日時の生存率とした。全生存率、急性呼吸窮迫症候群のない生存率、酸素補給からの離脱、自宅またはリハビリ施設への退院(いずれも21日時)を副次的評価項目とした。 その結果、主要解析の対象とした被験薬群84例と対照群89例のICU移送を要さない21日時生存率は、それぞれ76%、75%だった(加重ハザード比0.9、95%CI 0.4-2.1)。21日時の全生存率は89%、91%(同1.2、0.4-3.3)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を来さない生存率は69%、74%だった(同1.3、0.7-2.6)。21日時の酸素補給離脱率は82%、76%(同1.1、0.9-1.3)、自宅またはリハビリ施設への退院率は両群ともに80%...